元チェルシーのドクター、エヴァ・カルネイロさんの現在

–今回の件で、スポーツをする側の感覚では緊急医療の重要性がいかに認識されていないかが分かる結果となりました。

今回のスポーツにおける医学的治療のレギュレーションや、安全、ピッチ内外の医療の議論は非常に大切です。私はヨーロッパでのこの話題の扱いに愕然としました。いくつかの国では選手に対する健全な治療やスポーツ医療が重要性について伝えていました。いくつかの国では私が女性であることだけを伝えていました。ヨーロッパでのジェンダーに対する概念に関して認識が国によって異なることが分かります。私が生まれ育った南ヨーロッパで問題の核心ついて触れなかったことは悲しかったです。そして、サッカーを知っている人はプレーヤーが求めれば、レフリーがドクターのピッチ内に入ることを許可すれば、試合を継続できない事は分かっているはずです。ドクター時間を掛けすぎたり、ピッチに入ることを拒否すれば、試合はただ遅れるだけです。

–このことがクラブや監督への告訴へとつながりましたか?出来事があなたより大きくなってしまったからですか?

すべての民間企業でも健康や安全に関わる法律は非常に明確になっていますし、ドクターは検査なしには何もできません。なので、選手が治療による中断を求めれば、法律や医療倫理に従ってドクターの治療が認められるわけです。

–ドクターはクラブ内で今より重要な役割を担うべきだと思いますか。

これは論点ではありません。クラブがピッチ上にドクターを持たないことは法的な問題であることから、委員会やプレミアリーグはクラブにドクターいる必要性を認識しました。しかしながら、ドクターの仕事が妨げられたり、ドクターではなくドクターの資格を持たない者が治療に関する決定をする困難に直面した時、リーグ側はそれを黙認していました。リーグ側は黙認してはなりません。サッカー選手は現代でいうグラディエーターです。人生やキャリア、将来をどれだけ犠牲にしてでもライオンの餌となってはいけません。残念なことに今回の件ではプレミアリーグや選手協会も沈黙を貫きました。

短く見れば、この件で人生やキャリアが危機に晒され、長く見れば、選手がなぜ安全が確約されているかクラブと委員会に認知させる合法的な結果を設けることができました。クラブや委員会はNFLの事例(4500人の引退した元選手達が、プレーで起こった怪我の長期に渡る影響をNFLが認識していたにもかかわらず隠蔽していた件を追求したケース)を十分に分かっていたことでしょうが、ヨーロッパのフットボールにアメリカのような訴訟の文化が飛来しないと思っていたように見えます。

–スポーツドクターにとって最大の課題とは何でしょう。怪我から回復させることですか?それとも怪我の再発防止?時差ボケ?

選手のエゴです!(笑) 個人としての計画やチームやパフォーマンスを優先するという意味で自らを守るからです。

–サッカーのチームに戻って来たいですか?その場合、イングランド、あるいは別の国ですか?

はい、戻って来たいです。イングランドやそれ以外の国から魅力的なオファーをいくつか頂きました。ただ、少しそういう時期ではないかなと。敬意は感じますし、情熱を感じなかったというわけではありません。私がサッカークラブに戻るには100%オファーに情熱を感じないといけないのです。プロフェッショナルに囲まれた環境で今は生活がとても楽しいですしね。

私は強く信じていましたし、今まで働いてきたクラブや監督のために情熱を持って戦いましたが、フットボールは過ちから学ぼうとしていないように見えることにがっかりしています。そしてそれは私たちが大好きな試合の輝きを曇らせています。もし私の意見が正しければ、私は直感を信じて、そのうち分かるだろうとあの出来事が言ってくれたのです。

–あなたのようなキャリアを築きたい若い女性にどういったアドバイスを送りたいですか。

夢を追いかけて、ばかげた意見には耳を向けないことです。情熱を持って、可能な限り最善を尽くしてください。しかし、もちろんですが、ある状況になったらセルフコントロールをする方法を伝授しますよ(笑)。